和田金は、昔は木造建てで、幼少時から三重県に旅行に行った時に、両親と必ず美味しい松阪肉を頂きに利用していました。私の好みですが、和田金は、昔ながらの木造建ての方が好きでした。
久しぶりに三重に旅行に行き、両親と訪れた和田金は、いつの間にか近代的なビルになっていました。きっと、木造建ての時から美味しいお肉を食べさせてくれる老舗ですから、ビルを建てられる程すごく繁盛したのだと思いました。以前なら、和田金で「食事をしたい」と言うと、すぐに食事が出来たのですが、近代的ビルに変わった和田金は、一見さんはお断りの様になっていました。スッと席へ案内してくれる訳ではなく、予約が必要だったみたいです。
私達は予約をとっていませんでしたが、案内係の人は個室へ通してくれました。和田金で食事と言えば、私はステーキが定番でした。１人前８０００円ほどの松阪牛ステーキを注文しました。着物を着た婦人が、ステーキを給仕してくれました。本当に美味しい松阪牛でした。
洋食屋でよく見かけるタイプの鉄板焼きのお皿の上に、大きなステーキ肉が焼きあがっていました。このお肉は、甘くて柔らかくて、口の中でとろける様で絶品でした。
このお肉の美味しさは、何年経ても忘れる事が出来ません。私は大食漢でしたから、もう１人前追加したかもしれません。ちょっとお店の雰囲気は変わっていましたが、松阪牛の味は変わらず極上の味でした。
しかしその時以降、私達は三重県へは旅行に行かなくなりました。先日、久しぶりにテレビ番組で和田金の屋号を聞きました。芸能人の皆さんが和田金のすき焼きを食べて、「こんな美味しいお肉を食べた事がありません」と言っていました。私は和田金の松阪牛をまた食べてみたいと、心の底から懐かしく感じました。
但馬牛
